『聖なる暗号』/ビル・ネイピア
![]() | 聖なる暗号 ビル・ネイピア 早川書房 2006-03 |
古書と古地図の販売を営むハリーは、地元の名士から古い原稿の鑑定を依頼された。それは暗号で書かれた手記で、この手記を狙って怪しげな人物が次々と現われ、依頼主が謎の死を遂げた。ハリーは航海史を研究する女性とともに手記の解読を進め、その内容に驚愕する。手記は16世紀の少年の航海記録で、ヨーロッパを揺るがす暗闘とキリスト教最大の遺物の存在が記されていたのだ。過去と現在を結ぶ壮大な謎を描いた話題作。
面白い部類に入るとは思うが、読書に時間がかかってしまったので全体を把握出来ず、個々のエピソードだけが強く印象に残った。“ヨーロッパを揺るがす暗闘”――個人的にはこの闘いに興味はない。どこまでも馬鹿馬鹿しくてくだらない。しかし、本作品をより理解したいならば、それなりの好奇心と、ある程度の予備知識は必要かもしれない。主人公・ハリーが追っ手から逃げる内容よりも、少年の手記の方が面白く、私はこちらがメインと認識しながら読んでいた。ハリーのパートにいたってはキャラが不明瞭。頼れそうな人物が全くの役立たずだったり、邪魔としか思えないキャラが途中から加わったりと、ストレスに支配される時間が多かった。“暗号”を期待して読むと肩透かしを喰らうのでお勧めは出来ない。


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