『UFO大通り』/島田荘司

09 17, 2006
4062135647UFO大通り
島田 荘司
講談社 2006-09
自己評価

「石岡君、象みたいにもたもたするんじゃない、こうしている間にも、人の命が失われるかもしれないんだ」「これは極楽寺坂だ。鎌倉幕府が開いた切り通しを、今LPガス車で抜けていく。この道ができて1000年も経つのに、われわれの移動手段に大差はない。ぼくにジェット・ヘリを1機くれたら、日本中から迷宮入りの事件なんてなくなるのにね!」 御手洗潔、疾走る! 中編2作収録のシリーズ最新作。
巻頭に、「故鮎川哲也先生に─」とあるが、これの意味がよくわからない。鮎川作品を意識した内容なのだろうか。なんとなく通じるものはあるが、本家に比べて淡白すぎるのが嫌でも目立つ。御手洗のイメージも微妙に違う。変人さは微塵もなく、至極まともな人種として描かれている──こんなキャラだったのか? 表題作より二作目の方が出来がいい。謎の提示から場面展開、そして御手洗の安楽椅子探偵へと繋がっていく流れはとても面白かった。しかし、肝心のオチに意義あり。しばらくは開いた口が塞がらなかった。
4 Comments
Cozy09.18.2006 URL [edit] 

本屋さんで見かけた時に非常に題名が気になった本でした。もちろん、僕自身は読む気はありませんが(笑)、高齢になってもボチボチ出版しているしまそーって凄いですよね。

がる@管理人09.18.2006 URL [edit] 

すごいハイペースです。今月だけで三冊刊行されるみたいですよ。
でも書き下ろしはほんのわずかだと思いますが…。
悪い意味で(?)だんだん丸くなってるような気がします。
このトリックにしても、生粋のファンじゃなきゃ許容できない類じゃないかと……。

Cozy09.18.2006 URL [edit] 

いい意味で、若い頃に凄く頑張った作家がおっさんになると、新ネタで新作を書くというよりも今まで自分が書き上げてきた作品の集大成的な内容になるって感じですか?

それにしても、今月だけで3冊刊行とは、ゴーストライターでもいるのか、それともどこかが切れてしまってトランス状態にあるか、そんな感じなのかなぁ。

がる@管理人09.19.2006 URL [edit] 

しまそーの場合、集大成というよりは、興味の対象(冤罪事件等)が多方向に拡がり、
それをベースにしたメッセージ性の強い作品が増えつつあるので面白味がない、って感じですかね。
なんかね、トンがったトコロが少なくなった代わりに、
トリックの質もオーソドックスでイマイチ、みたいな。
でもね、本人はやる気アリなんですよね~ 

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