『宿命は待つことができる』/天城 一

09 30, 2006
4535584737宿命は待つことができる―天城一傑作集〈3〉
天城 一 日下 三蔵
日本評論社 2006-08
自己評価

幻の長編「宿命は待つことができる」を軸に、既刊二冊に収録しきれなかった短編七本、さらに書き下ろし作品「失われた秘策」を収録した、待望の第三集。天城ミステリの全貌が明らかに。
乱歩は本作品を、「トリックに感心したが小説の下手なのには寒心した」と評したそうな。それに腐った作者が筆を改めること六回。乱歩まではいかないが、それでも一読にて主題を把握するのは困難な書物。構成は枠物語の形式らしいが、その効果が実感できない。作者が懸念するように、戦後が舞台になっているのもマイナス要因のひとつかもしれない。でも、読者を意識した手法やテクニックは端々に見受けられる。前作二作品が非常に面白かったので、そのせいか作品に対する好感だけは損なわなかった。
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