『数学的にありえない』/アダム・ファウアー
![]() | ![]() | 数学的にありえない〈上〉 数学的にありえない〈下〉 アダム・ファウアー 文藝春秋 2006-08 |
破滅寸前の天才数学者ケイン。彼を悩ませる謎の神経失調には大きな秘密があった。それは、世界を根底から揺るがす「能力」の萌芽だったのだ。それを狙い政府の秘密機関“科学技術研究所”が動き出し、その権力を駆使してケインを追いはじめた。なぜ彼らはケインを追うのか? 彼らが狙うケインの「能力」とは何なのか? そして科学者トヴァスキーが進める「研究」の目的とは? 執拗な追手から逃れつつ、ケインはその謎に迫ってゆく。
序盤の確率論は面白かったが、「『24』みたいな展開」と連想した時点で一気に冷めた。“ありえない”というのは、作家にとっては都合のいい展開なのだろう。都合のいい展開を正当化するため、“ありえない”とタイトルで言い訳してるようにも聞こえる。上巻はまとまってはいるが退屈、下巻から話は動き出すがワンパターン。一気読みしないとこの作品の良さは判らないのだと思う。一度スローダウンすると、そこから挽回するのは絶対無理。熱しやすく冷めやすいSF小説という感じ。


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