『騙し絵の館』/倉阪鬼一郎

04 22, 2007
4488012248騙し絵の館
倉阪 鬼一郎
東京創元社 2007-03
評価

過去に怯えながら瀟洒な館でひっそりと暮らす少女。過剰なまでに彼女を守ろうとする執事。そして頑なに作品の刊行を拒むミステリー作家。連続少女誘拐殺人事件が勃発するなか、謎めいた彼らの秘密が少しずつ明かされる。張り巡らされた大量の伏線に、倉阪鬼一郎は何を仕掛けたのか? 幻想的な館を舞台に描かれた、詩情溢れる野心的本格ミステリ。
久しぶりにアレルギー反応を示すミステリに出会った。ねちねちと続く館内部の描写、見事なまでに的外れな“内なる声”──こういう趣はファンタジーかホラーのジャンル内でやってほしい。全ページの半分が歯抜け状態なので、読了するのに大して時間がかからなかったことがせめてもの救いだろうか。伏線にしても先読み可能なものが多く、決して効果的とは思えない。“幻想的”と言えば聞こえはいいが、要は中身のない三流童話。ありがた迷惑な一冊である。
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