『泥棒は深夜に徘徊する』/ローレンス・ブロック

10 02, 2007
4150018022泥棒は深夜に徘徊する
ローレンス・ブロック
早川書房 2007-07-13
評価

仕事の決行は週末、今夜は下見だけの予定。なのに、泥棒の職業病か、バーニイはどうしてもその夜のうちに別のひと仕事をしたくなってしまった。そこで偶然目についたアパートへ侵入したのだが、それが仇となろうとは。アパートの住人が突如戻ってきたために、ベッドの下に隠れて、とんでもない事態に直面。なんとか難を逃れたと思いきや、街のその一画で偶然別件の強盗殺人が発生しており、街角の防犯カメラに姿をとらえられていたために、今度は殺人の容疑者に。自ら真犯人を捕らえるしかなくなったバーニイ、またしても東奔西走する羽目に──。
今年読んだ海外作品の中でこの一冊がベストかもしれない。久しぶりに「海外ミステリ」の素晴らしさを再認識した。人を食ったような、ひょうひょうとしたような、そんないい感じに力の抜けたゆるい世界観にすっかりハマってしまった。ありがちなシチュで始まったストーリーだが、進みだすと先の展開が読めなくなる。センテンスはシンプルで小気味が良く、目立たなく配置されたユーモアに何度も読み返しては、そのたびに爆笑させられた。ひとくせあるキャラクターたちは魅力的で嫌味がない。ストーリーとキャラで読ませるのかと思いきや、しっかりと謎解きも披露してくれる。とってつけたような謎解きシーンだが、真相が判明すれば、その仰々しさにも納得できるというもの。ここからラストまでの間に少し贅肉がついてるような気もするが、大抵の読者にとっては許容範囲だろう。
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