『ストリップ』/ブライアン・フリーマン 

Posted at 2008/01/21
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4151768521ストリップ
ブライアン・フリーマン
早川書房 2007-11-21

ラスヴェガスの路上で娼婦と行為中、男が射殺された。捜査を始めたストライド刑事は、事件前に被害者の変態的なセックス画像がネット上に流出していた事実を知る。そして次々現われる容疑者たち。男に妻を寝取られた俳優、被害者と確執のあった父親、闇社会を牛耳る実業家。同じ頃、別の町で少年が轢き殺された。やがて事件は意外なつながりをみせ……。
デビューとなる前作でそのレベルの高さを実感したが、本作品でさらに巧くなっているのには正直驚いた。

ラスヴェガスという魅力的な土地を選択したのは正解だ。この作家はその魅せ方を心得ている。光と影の使い分けが絶妙で、その二面性は各キャラにも共通している。華やかなイメージを持った登場人物のほとんどが、心の奥底に触れられたくない棘を隠している。何かに支配されたかのように、他の生き方が出来ない彼らを見ていると、悪党でも感情移入してしまうから不思議だ。主人公のストライドとセリーナの脆い部分も見え隠れし、各キャラの邪気を膨らませながら、ストーリーは尋常でないスピードで展開していく。

謎解きについてはあまり期待していなかったが、不意打ちとも言えるサプライズの応酬でヘロヘロになった。自分の中では解決寸前だっため、予想外の展開に、作者によって無理矢理ラスト・スパートさせられた感覚なのだ。しかし、そうしてでもゴールする価値はあると思う。今後もこのハイペースで刊行されますように……。

評価
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