『ラットマン』/道尾秀介 

4334925936ラットマン
道尾 秀介
光文社 2008-01-22
自己評価

第二位『本格ミステリ・ベスト10』
第四位『週刊文春ミステリーベスト10』
第六位『ミステリが読みたい!』
第十位『このミステリーがすごい!』

姫川はアマチュアバンドのギタリスト。高校時代に結成、細々と続けて14年になり、メンバーのほとんどは30歳を超え、姫川の恋人・ひかりが叩いていたドラムだけが、彼女の妹・桂に交代した。ある冬の日曜日、練習中にスタジオで起こった事件が、姫川の過去の記憶を呼び覚ます。──事件が解決したとき、彼らの前にはどんな風景が待っているのか。

いいタイトルだと思う。その意味を早い段階で説明することで、読者に挑戦しているようにも見受けられる。アマバンドの活動と人間関係を中心にストーリーはさくさく進む。このバンドに作者の思い入れがぶら下がっているので時々鬱陶しく感じたが、全体を通してカラーも均一であり、まとまりは良い。サプライズも効果的で感心したが、インパクトの強さには少々欠ける気もする。ライトなストーリーと、奥行きの狭さからそう感じてしまったのだろう。秀作だとは思うが、私には物足りなかった。
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