『確証』/今野 敏

07 29, 2012
確証
今野 敏
双葉社 2012-07-18
自己評価:

盗犯を担当する警視庁捜査三課のベテラン刑事・萩尾と、その部下で、捜査一課に憧れを抱きつつも萩尾を慕う女性刑事・秋穂が強盗殺人事件の捜査で奮闘する長編警察小説。いま、もっとも旬な警察小説の書き手が満を持して放つ、シリーズ第一弾。
無駄の無い筆運びでさくさく進み、面白かった。強盗殺人事件を、盗犯捜査のベテラン刑事が追うという展開が興味深い。職人の犯行と職人の捜査──そこに捜査一課との軋轢も絡み、内容としては濃く映るが、中身はシンプルで淡々としている。

一見地味に見える盗犯捜査に無理矢理スポットを当てたという強引さもなく、構成やストーリー展開は流れるようでお見事の一言。事件と組織と人物のバランスが丁度良く、警察ミステリのお手本のようだと感じた。ただキレイすぎる感はある。まとまりすぎて却って薄味に終わってしまった点は残念かな。会話シーンが多いのも気になったが、シリーズ一作目のキャラ紹介だと思えば何とか許容範囲内かも。

組織内のゴタゴタに終始せず、このまま職人捜査というカラーをキープしていけば、かなり魅力的なシリーズになりそうな、そんな期待を抱かせる秀作。
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