『ソロモンの偽証 第I部 事件』/宮部 みゆき

11 01, 2012
4103750103ソロモンの偽証 第I部 事件
宮部 みゆき
新潮社 2012-08-23
自己評価:

クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。その死は校舎に眠っていた悪意を揺り醒ました。目撃者を名乗る匿名の告発状が、やがて主役に躍り出る。新たな殺人計画、マスコミの過剰報道、そして犠牲者が一人、また一人。死体は何を仕掛けたのか。真意を知っているのは誰!? 学校に仕掛けられた史上最強のミステリ。

  • 第二位『週刊文春ミステリーベスト10』(2012)
  • 第二位『このミステリーがすごい!』(2013)
登場人物の相関図があったりして、どんな複雑な話だろうと不安からのスタートだったが、読み進めるうちに作中に引き込まれ、人物たちとその関係性も自然と受け入れてしまっていた。

生徒の転落死に端を発した悪意の連鎖。「悪は滅びなくちゃ」というスタンスのもと、それぞれの正義を貫こうとするのだが、その人を“悪”とする根拠に妬みや嫉妬が投影され、ある意味可笑しくもあった。作中の大人たちは未熟で逃げ回り、子供たちは大人びて果敢に立ち向かおうとする。この辺りにキャラを作り込んでるという違和感を感じなくもないが、まあいいか。

広い意味でのエンタメ小説なんだと思う。もちろん社会派でもあるが、告発状が届いた辺りからドラマ性に富んできて、それまでキープしていた一定の重さが半減した感じ。後半はやや冗長かな。それでも面白いストーリーには変わりなし。

第Ⅰ部でかなり大きく展開したけど、ここから更にどういう上積みがあるのだろう。傑作の予感がするだけに、いやでも期待感は高まります。
0 Comments
Leave a comment
管理者にだけ表示を許可する
OK?
0 Trackbacks
Top
CATEGORY
TAG CLOUD
COMMENTS
TRACKBACKS
TRACKBACK PEOPLE
LINKS