『ソロモンの偽証 第II部 決意』/宮部 みゆき

11 03, 2012
4103750111ソロモンの偽証 第II部 決意
宮部 みゆき
新潮社 2012-09-20
自己評価:

保身に身を窶す教師たちに見切りをつけ、一人の女子生徒が立ち上がった。校舎を覆う悪意の雲を拭い去り、隠された真実を暴くため、学校内裁判を開廷しよう。教師による圧力に屈せず走り出す数名の有志たち。そして他校から名乗りを上げた弁護人の降臨。その手捌きに一同は戦慄した……。

  • 第二位『週刊文春ミステリーベスト10』(2012)
  • 第二位『このミステリーがすごい!』(2013)
第Ⅱ部は、学校内裁判が開廷するまでの準備期間を描く探偵パート。第Ⅰ部でもかなりの展開を見せたのに、それが序章に思えるほど、全体に掘り下げた厚みのある内容となっている。

ぐらぐらしていた裁判の行方が、日を追うごとにしっかりとバランスを保ち、さらに多くの関係者を巻き込んで行く様子は圧巻の面白さ。一連の騒動を受けて、生徒たちが違った意味で成長していく印象が強い。悪意から始まった行動も、結局はみな自分の思いを聞いてほしいのだ。それぞれの言い分、それぞれの考えに突き動かされ、事件はますます複雑さを見せていくが、真実を知りたいという覚悟を決めた生徒たちが読んでて眩しい限りである。

これだけのボリュームを飽きさせず、しかも無駄なエピソードも挟まず、一気に読ませる手腕はさすがの一言。“真実の追究”というテーマのもと、皆の想いが結実していく裁判が今から楽しみなところ。中学時代のクラスメートよりも、彼らに親近感を覚えるのはナゼ?(笑
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