『ジャッカルの日』/フレデリック・フォーサイス

01 06, 2013
ジャッカルの日
フレデリック・フォーサイス
角川書店 1979-06-10
自己評価:

暗号名ジャッカル──ブロンド、長身、ひきしまった体躯のイギリス人。プロの暗殺屋であること以外、本名も年齢も不明。警戒網を破りパリへ…標的はドゴール。計画実行日“ジャッカルの日”は刻々と迫る。
スパイ小説の傑作。あのJ・ディーヴァーが絶賛するのもよくわかる。

標的のドゴール大統領は実在の人物で、無論暗殺などされていない。よって、作中での結末はわかっているものの、圧倒的な緊迫感とスピードでぐいぐい引っ張られる。こんなぴりぴりした緊張感で一気に読んだのは何年ぶりだろう。しかも、この大作をわずか35日で書き上げたとは。まったくもってフォーサイスは変態。

ストーリーは至極シンプル。追う側と追われる側の攻防戦、ただこれだけ。だが、この判りやすい鬼ごっこを取り巻くディテールの精巧さは芸術品。ノンフィクションかと見紛うほどの背景にがっちりと固められ、中断は不可能。首謀者、暗殺者、刑事──彼らの徹底した仕事ぶりは、一流を超える鬼レベル。このプロフェッショナルたちにシビれます、ルール違反です。

陰謀、探偵、アクションと、みっつのテーマで展開するストーリーは圧巻。特に、暗殺までの下準備にほぼ半分以上が費やされてるのが印象的。終了間際のちょっとしたサプライズや余韻に浸れるラストシーンなど、隅々まで旨みが詰まっており、骨までしゃぶり尽くせます。「読まずに死ねない」「徹夜本」の王道をいく作品。フォーサイス、リピートするぞ!
2 Comments
Cozy02.23.2013 URL [edit] 

ぼくも、読・み・ま・し・た。
作品としてのクオリティは感じつつも、やっぱり物語自体がオーソドックスで古くさい感じがしてしまいました。
まあ、今どきのエンターテイメント作品と比べるのもどうかと思いますが。

そうはいっても、暗殺者側、捜査陣側、双方が緻密に、緊迫感をもって描かれていて、素直に面白い話だと感じました。

がる@管理人02.24.2013 URL [edit] 

30年以上前の作品なので、確かに時代を感じさせる部分はありますね。
スピード感に隠れてしまいそうですが、実はすごく緻密な構成なんですよね。

「リピートするぞ!」で締めてるくせに、今の今まで忘れてました(笑
覚えてるうちに図書館に予約しておきます。。

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Karmaなミステリ読書ブログ02.23.2013

ジャッカルの日は終わったのである。 『ジャッカルの日』(フレデリック・フォーサイス) pp.534 暗号名ジャッカル‐ブロンド、長身、ひきしまった体躯のイギリス人。プロの暗殺屋...

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