本格ミステリ・ベスト10(2014年度)

12 04, 2013
2014本格ミステリ・ベスト10
探偵小説研究会
原書房 2013-12-02

ロング・インタビューは北山猛邦、深木章子。
若手のホープ円居挽×森川智喜対談など、
多くの作家・評論家を輩出している大学ミステリ研究会を特集。
もちろん国内・海外ランキングから映像・評論・ゲームまで網羅した本格年鑑。

海外編、国内編別にTOP10をご紹介。
【海外編:OVERSEAS】
1.列車に御用心 エドマンド・クリスピン
密室やアリバイ崩しに挑んだ十六編の短編が収められたクリスピンの初短編集。十四編にオックスフォード大学英文学教授ジャーヴァス・フェンが登場し、小さな手がかりから驚くべき真相を解き明かす。「クイーンの定員」にも選ばれたロジカルな謎解き輝く傑作短編集。

2.百年祭の殺人 マックス・アフォード
シェルドン判事がアパートで刺殺される。現場は完全な密室状態であり、被害者の右耳が持ち去られていた。第二の事件が発生し、青果店主が店内で殺害される。またも現場は密室状態。そして被害者の右手首が切断されていた。巧妙なトリックと鮮烈なロジック。ブラックバーン教授、連続猟奇殺人に挑む。

3.イン・ザ・ブラッド ジャック・カーリイ
刑事カーソンが救い出した赤ん坊は、謎の勢力に狙われていた。収容先の病院には怪しい男たちによる襲撃が相次ぐ。一方で続発する怪事件。銛で腹を刺された男の死体、倒錯プレイの最中に変死した極右の説教師。すべてをつなぐ衝撃の真相とは? 緻密な伏線とあざやかなドンデン返しを仕掛けたシリーズ第五弾。

4.跡形なく沈む D・M・ディヴァイン
憎き母が死んだ。何一つ秘密を漏らさないまま。父を知らないルースは、遺品の手掛かりからシルブリッジへ渡った。父親を捜す傍ら、数年前の選挙の不正も探ろうとするルースの不可解な行動は人々の不安を煽り、ついに殺人事件まで発生する。複雑な人間関係を操り、鮮やかなフーダニットを演出する円熟期の傑作。

5.ポーカー・レッスン ジェフリー・ディーヴァー
名探偵リンカーン・ライムに持ち込まれたプロの殺し屋による殺人。だが現場には犯人の痕跡が何もなかった。「犯人は犯罪の現場に必ず微細な証拠を残す」という原理を裏切る難事件を描く「ロカールの原理」他、多彩なドンデン返しであなたを驚愕させる16の物語。だまされる快感を満載した巨匠の短編集。

6.小鬼の市 ヘレン・マクロイ
カリブ海の島国で、通信社の記者として働くこととなったフィリップ。前任者の死をめぐる不審な状況を調べ始めた彼は、死者が残した手がかり―謎の言葉“小鬼の市”―を追いかけるうち、さらなる死体と遭遇する。第二次大戦下の中米を舞台に、ウリサール警部とウィリング博士、二大探偵が共演する異色の快作。

7.人形パズル パトリック・クェンティン
時勢ゆえ戦争に駆り出され、海の男になったピーター。休暇を愛妻と水入らずで、と思いきや好事魔多し。宿の手配に右往左往、大事な軍服を盗まれ、あげく殺人の容疑者に仕立てられる始末。軍務復帰まで三十時間、探偵コンビの助力を得て逃避行と真相究明が始まり…。謎が謎を呼ぶ、パズルシリーズ第三作。

8.ムーンズエンド荘の殺人 エリック・キース
探偵学校の卒業生のもとに同窓会の案内状が届いた。会場に辿り着いた彼らが発見したのは、意外な人物の死体。さらに孤立した彼らを、不気味な殺人予告の手紙が待ち受けていた。密室などの不可能状況で殺されていく卒業生たち。錯綜する過去と現在の事件の秘密。雪の山荘版『そして誰もいなくなった』

9.サイモン・アークの事件簿IV エドワード・D・ホック
二千年の歳月を生きる謎の男サイモンの旅は続く。修道院で起きた中国人修道士殺害事件、北米の湖に出現し四人を殺めた大海蛇の怪異、かの切り裂きジャックが遺した秘宝のありかとその正体…。この世のむこう側を垣間見させる八つの妖しい事件から、鋭敏な推理力で真実を導き出すオカルト探偵の活躍、第四短編集。

10.警官の騎士道 ルーパート・ペニー
事件現場は密室状態。凶器は被害者のコレクション。そして容疑者たちにはアリバイが…。サー・レイモンド・エヴェレットを殺害した犯人は誰なのか? 秀逸なトリックと緻密なロジックによる本格ミステリの傑作。


【国内編:JAPAN】
1.貴族探偵対女探偵 麻耶 雄嵩
「貴族探偵」を名乗る謎の男が活躍する、本格ミステリシリーズ第2弾。今回は新米女探偵・高徳愛香が、すべてにおいて型破りな「貴族探偵」と対決。期待を裏切らない傑作トリックの5編収録。


2.水族館の殺人 青崎 有吾
夏休み。風ヶ丘高校新聞部の向坂香織は、取材で訪れた丸美水族館で殺人事件に巻き込まれる。観客の目の前で堂々と行われた事件、容疑者の強固なアリバイに警察はお手上げ。仕方なく警察はあの天才を呼びだすことに。平成のエラリー・クイーンが贈る、長編本格推理。

3.リバーサイド・チルドレン 梓崎 優
カンボジアの地を彷徨う日本人少年は、現地のストリートチルドレンに拾われた。過酷な環境下でも、そこには仲間がいて笑いがあり、信頼があった。しかしささやかな安息は、ある朝突然破られる。彼らを襲う動機不明の連続殺人。少年が苦難の果てに辿り着いた、胸を抉る真相とは? カンボジアを舞台に贈る鎮魂と再生の書。

4.ノックス・マシン 法月 綸太郎
上海大学のユアンは国家科学技術局からの呼び出しを受ける。彼の論文の内容について確認したいというのだ。その論文のテーマとは、探偵小説のルール、「ノックスの十戒」だった。出頭したユアンは、想像を絶する任務を投げかけられる。発表直後から絶賛された表題作を含む、珠玉の中篇集。

5.犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題 法月 綸太郎
十年前に解散したトライスターの所属事務所の元社長が他殺死体で見つかった。犯人と目された元ファンクラブ会長は、服毒自殺。しかし共犯者がメンバー内にいたことがわかる。三人の女神のうち、いったい誰が犯人なのか―(表題作)。星座がいざなう六つの謎に挑む本格ミステリ後編。

6.アリス殺し 小林 泰三
複数の人間が夢で共有する〈不思議の国〉で次々起きる異様な殺人と、現実世界で起きる不審死は繋がっているらしい。大学院生の亜理は、同じ夢を見ている同学年の井森とともに、事件を調べ始めるが…。どれだけ注意深く読んでも、この真相は見抜けない。驚愕の真相にあなたも必ず騙される。鬼才が贈る本格ミステリ。
 
6.戯作・誕生殺人事件 辻 真先
北関東へ移住したポテトとスーパー夫婦は、高齢出産を決意。臨月間近の秋祭のさなか、謎の原稿が手渡される。それが新たな事件をもたらすことになろうとは―。大きなお腹をかかえ、難事件に挑む。「犯人は読者だ!」の衝撃作『仮題・中学殺人事件』から40年を経て、ついに迎えるフィナーレ。
 
8.コモリと子守り 歌野 晶午
引きこもりの馬場は、アパートのベランダに幼児が放置されていることに気づく。虐待を疑い始めた彼は、助け出して自宅へ連れ帰るが──。窮地に陥った友を助けるため、勉強と育児に忙しい17歳の舞田ひとみが、前代未聞の幼児誘拐事件に挑む。巧緻きわまりない本格ミステリにして、誘拐ミステリの新たな傑作。

9.星籠の海 上 星籠の海 下 島田 荘司
この海には、人を喰う怪物がいる――瀬戸内海の湾に、連続して死体が流れ着く。調査を依頼された御手洗と石岡は瀬戸内へ。解決への鍵を求めて訪れた場所は、広島県の福山市だった。古からの港町に拡がる不穏な団体の影。怪事件の続く「時計仕掛けの海」に御手洗潔が挑む。
 
10.リカーシブル 米澤 穂信
この町はどこかおかしい。父が失踪し、母の故郷に引越してきた姉ハルカと弟サトル。弟は急に予知能力を発揮し始め、姉は「タマナヒメ」なる伝説上の女がこの町に実在することを知る――。血の繋がらない姉と弟が、ほろ苦い家族の過去を乗り越えて田舎町のミステリーに迫る。著者2年ぶりとなる待望の長編登場。
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