『悲嘆の門』/宮部 みゆき

03 09, 2015
悲嘆の門(上)
悲嘆の門(下)
宮部 みゆき
毎日新聞社 2015-01-15
自己評価:

ネットに溢れる殺人者の噂を追う大学一年生・孝太郎。“動くガーゴイル像”の謎に憑かれる元刑事・都築。人の心に渇望が満ちる時、姿を現すものは? 圧巻の終章に向けて物語は加速する。このめくるめく結末に震撼せよ。
途中で訳知り顔の少女が登場すると思ったら、『英雄の書』のキャラクターだった。前作未読でもまるで問題なし。

ミステリとファンタジーの融合とは思わない。ふたつの別々なお話をぎこちなく絡ませてあるという印象。それぞれを結ぶのは「言葉」「渇望」というキーワード。この重要ファクターに対するニュアンスに作中と温度差があったのかも。感情や思考を「言葉」でくくるのもどうかと思うし、「渇望」とは前向きな類のものもある。その辺りの認識に違和感があった。

とは言え、ストーリーそのものは中身が豊富で吸引力があるので、小説としてとても面白く読めた。ファンタジー抜きの社会派として読みたかったというのが正直なところ。ファンタジーに対する免疫がないので、こういうお話の扱いポイントがよくわからない。単純に面白く感じたけど、経験値の高い本読みさんにはどう映ったろう。反応を聞いてみたい気もするが。

いろーんなモヤモヤは解消されないけど、なんとなーく救われたような気がして、悪くない読後感でした。感情の脆い部分を揺さぶられてしまい、評価は甘めの星よっつ。体感速度が速かったので読書中は気付かなかったが、読み終えて一気に疲労感が襲ってきた。しばらく本読みたくない。。
0 Comments
Leave a comment
管理者にだけ表示を許可する
OK?
0 Trackbacks
Top
CATEGORY
TAG CLOUD
COMMENTS
TRACKBACKS
TRACKBACK PEOPLE
LINKS