『月の夜は暗く』/アンドレアス・グルーバー

04 17, 2016
月の夜は暗く
アンドレアス・グルーバー
東京創元社 2016-02-22
自己評価:

母が誘拐され殺された。遺体は大聖堂のパイプオルガンの演奏台にくくりつけられ、脇にはインクのバケツ。口にはホース、その先には漏斗が。容疑者にされた父の疑いを晴らすべく、ミュンヘン市警の捜査官ザビーネは腕利き変人分析官と犯人を追う。浮かんできたのは、別々の都市の聖堂で、同様に奇妙な殺され方をした女性たちの事件だった。『夏を殺す少女』の著者が童謡殺人に挑む。
前二作が面白かったのでリピート。ハードルを上げ過ぎたのか期待ほどではなかったです。

ヒロインの母親が殺されるというオープニングからして驚いた。でもって父親が容疑者?! 長年音信不通の間柄ならまだしも、良好な親子関係を保つヒロインをいきなり酷な状況に追い込むんだなというモヤモヤなスタート。

『夏を殺す少女』っぽい凝った構成は、後半に活きてくる。でも謎解き度は低めで、心理的な謎で読ませるストーリーになっている。犯人の動機と被害者の共通点に若干の強引さを感じないでもないけど。見立て殺人のカラーも薄めかな。

読みどころはヒロインと変人分析官のコンビでしょう。USAドラマ『BONES』の男女が入れ替わったバージョンだなと連想してしまってからはそうとしか見えず、エンタメ路線寄りの展開が妙にもどかしかった。面白いんだけど、ちょっと胸やけしたかな。次回作に向けてビミョーな感じの読後感になっちまった。
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