『任務の終わり』/スティーヴン・キング

10 20, 2018
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スティーヴン・キング
文藝春秋 2018-9-21
自己評価:

6年前に暴走車を駆って大量殺人を犯したブレイディは、脳神経科クリニックに入院していた。だが、その周囲で怪事が発生する。唯一の手がかりは携帯ゲーム機〈ザピット〉。すでに製造中止となったマシンが事件の現場で見つかっていた。メルセデス・キラーが何かを画策している。だが病室を出ることもできない彼に、いったい何ができるというのか。 主治医や病院職員らの奇怪な行動の目的は。キングにしか書けない最強のミステリー、完結。
キングのミステリ3部作の完結編。完結編というよりは、第一部の続編のようなお話なので、前作読了は必須。

面白さは説明するまでもないが、三作目ともなるとキャラクターの成長ぶりが嬉しくなってくる。お互いを補い合って、誰ひとり必要不可欠の本当にいいチームだと思う。また、敵役から脇役にいたるまで、好き嫌いは別にして、その全てのキャラが個性的で魅力的。キング歴は短いけれども、人物造形に関しては匠の業なんじゃないかと思えるほど。

そんな安定感抜群の人物たちが織り成すミステリだが、完結編にしてミステリではなくなっているのが残念。ミステリとホラーとの融合という視点では文句ないのだが、やっぱり最後まで「キングのミステリ」で通してほしかった。早い段階でホラー色が入ってくるのは判ってたから、モヤモヤ感を咀嚼しながらも結局は一気読みしてしまうのだが、ホッジスたちが真相に気付くあたりにもう少し謎解きテイストがあればなーと思ってみたり…。

クライマックスはハラハラした。この感じどこかで経験したと思ったら、『シャイニング』だった。雪山がお好きと見える。若干キレイに着地しつつの「任務終了」。最終章でほろりとさせられ、なんだかんだでやや甘評価。
2 Comments
Cozy01.07.2019 URL [edit] 

読みました。
シリーズ作として面白かったです。

ただ、がるさんと同様にやはりもう少しミステリ的に捜査を進めてほしかったと思いました。
はじめから、これはブレイディの仕業だ!って気持ちが強すぎたかな。

主人公おじいちゃんなのに、かっこよかったです。

がる@管理人01.11.2019 URL [edit] 

単発作品としても面白いけど、
やっぱり「三部作」と認識して読むのが正解なんでしょうねー。

キングの構想内には、突っ込んだ捜査ってのが薄かったのかなー。
ホッジスのブレイディに対する執着心がミソですね。
確かにその気持ちは強すぎるけど、強いからこそラストのかっこよさに繋がったのかも。

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