『心霊電流』/スティーヴン・キング

02 20, 2019
心霊電流 上
心霊電流 下
スティーヴン・キング
文藝春秋 2019-1-30
自己評価:

6歳の僕の前にあらわれたジェイコブス師は、神を呪う説教を執り行ったのち、町から出て行った。しかしその後も僕は、あの牧師と何度も再会することになる。彼は会うたびごとに名前を変え、「聖なる電気」なるものを操る教祖にのぼりつめる。キングが怪奇小説の巨匠たちに捧げた慟哭と狂気と恐怖の物語。
キングお得意のじわじわ怖くなる系のホラー。本国では、ビル・ホッジズ・シリーズの1作目と2作目の間に当たる2014年に刊行されている。

主人公は流浪のミュージシャン。彼の60年に渡る人生につきまとうように、少しずつ狂っていく人々の生き様が描かれるのだが、怖さが爆発するのは終盤になってからで、それまでは不穏な感覚が続く。でも私は年代記のような物語が面白すぎて、恐怖が全然入ってこなかった。全編を通して怖さよりも寂しさや悲しさを感じるお話なのだと思う。そこに潜む怖さを読み取るほど、まだ経験値が足らないということでしょうね。

強いて言えば後日譚が一番怖かったかな。怖いけどこういうのは大好き。ここまで来て、「あー、この作品は私の好きなやつだったー」と認識したが、時すでに遅し。ちょっと残念だが、いろんな意味でキングのホラーを体現できたのは満足かな。
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