『座席ナンバー7Aの恐怖』/セバスチャン・フィツェック

04 28, 2019
座席ナンバー7Aの恐怖
セバスチャン・フィツェック
文藝春秋 2019-3-8
自己評価:

旅客機に乗り込んだ飛行機恐怖症の精神科医クリューガー。彼を見舞ったのは想像を絶する悪夢だった。誘拐された娘を救いたければ、この飛行機を墜落させろ。それが犯人の要求だった。恐怖と苦悩にさいなまれるクリューガー。乗客乗員と娘の命を守るには、着陸までに無数の謎を解明しなくてはならない。ドイツでベストセラーを記録したタイムリミット航空サスペンス。
閉鎖空間タイムリミット・サスペンス第二弾。二転三転しながら一気に収束して結末を迎えるという展開は前作と同じだが、今回の「密室」は圧倒的に狭く、そこで経過する時間もはるかに短い。そのせいか、緊迫の度合いでは前作を上回る。

犯人の脅迫内容や、全編を通して仕掛けられたアクロバティックなトリックなど、荒唐無稽な設定ながら大変読みやすい。犯人の筋書き通りにはいかないというその顛末が、事件を起こした者、事件に巻き込まれた者たちの複数の視点で描かれ、スピード感に乗せられ、ミスリードに引っ掛かり、頭の中は混乱しきりの楽しい読書だった。

ご都合主義的なシーンも目立ったが、これだけのしっちゃかめっちゃかな展開からよく伏線が回収できたなと素直に感心してしまった。前作より面白かったかも。
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